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恵子、いつも帰宅が遅くなって申し訳無い。君が子供たちと父親のいない夜を、
どんな思いで僕の帰りを待っていてくれていることも、僕の帰宅が遅いために
君が寂しい思いをしていることも、僕は良く知っている。
でも、恵子、ちょっとだけ辛抱してくれないだろうか。僕は君の顔を見ていたい。
なによりも君の笑顔を見ていたい。そして君と同じものを見て、同じ話題で素直
に語ったり、同じ道を歩きながら夢の話なんかもしたいんだ。
けれども、今の僕には、それができない。こんなに辛いことはない。
僕の仕事が忙しすぎると、君は怒っている。君の話相手になってやれない僕を
不甲斐ないと思っているのかもしれない。でも僕は疲れているんだ。君に冷たい
言葉を言ってしまって、会社で後悔のあまり仕事が手につかないこともあるんだ
よ。それで、ますます仕事が忙しくなってしまうんだ。
恵子、僕には君しかいないのだから、僕のことを本当に考えくれるのは君だけだ
という事は、よく知っているのだから、だから少しだけ一緒に頑張ってくれないか。
そのうち機会を見て二人で旅行しよう。いまの、この索漠たる人生に潤いをもた
らすためには、そんな静かなひとときがあっても良いと思っている。そして安ら
ぐときに僕の横にいるのは、恵子でなくてはだめだ。僕には恵子が必要なんだ。
恵子のためだから、いやなことも乗越えて仕事ができるんだ。
頼む。いつまでも僕の横で、あの可憐な花のような笑顔を見せていてくれ。
君を心から愛する○○より
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