成人祝いのお祝い状の書き方(文例・例文)
祝う相手の将来に期待をこめて前途を祝福してあげましょう。時候の挨拶などは省略して、「○○さん、おめでとう!」のように祝福のメッセージから書き始めるとよいでしょう。仕事関係者やお世話になった人、目上の人のお祝い事の場合は、形式を踏まえて書き、封書にして送るのが礼儀です。ただし、あまりかしこまって重苦しい表現になっては祝意も半減してしまいますから、なるべく明るい表現を心がけましょう。また、忌(い)み言葉は、できるだけほかの表現で変えることも必要です。
知人の息子の成人を祝う(文例・例文)
拝啓 今年はいちだんと寒気厳しい毎日ですが、皆様にはますますご健勝にてお過ごしのことと存じ上げます。
このたびは、ご長男の邦弘さんが成人式を迎えられるそうで、まことにおめでとうございます。転勤のため皆様がこちらをお離れになった当時、邦弘さんはまだ小学生でした。あの頃から利発なお坊ちゃまでしたから、さぞご立派になられ、ご家族の皆様もどんなにかお楽しみなことでございましょう。小さい頃よく遊んでいただいた息子の拓馬 もとても懐かしがっております。どうぞ邦弘さんにもよろしくお伝えください。
時節柄、ご自愛のほどお祈り申し上げます。右、お手紙にてお祝いいたします。 敬具
◆ワンポイントアドバイス
上の例のように、親に宛てて出す場合には、子どもが立派に成長したことへの喜びとお祝いの気持ちを書くとよいでしょう。 また、子ども時代の忘れがたい思い出などを入れると、感慨も深くなるものです。
祖父・祖母が孫の成人を祝う(文例・例文)
明男様、ご成人おめでとうございます。体も弱く、おとなしかった明男が、今は頼もしく成長され、大学で元気に頑張っていると聞き、びっくりするやら感心するや らしております。私たちもそろって、孫の明男が立派に成人するのを見られるのは、この上もなくうれしく思います。
これからもご両親を助け、ますます元気にご活躍なさいますよう祈願いたします。
年号○年○月○日
明男 様 祖父
祖母
◆ワンポイントアドバイス
本人宛ての手紙では、祝う気持ちを述べるとともに、励ましのことばや自分の経験なども添えるとよいでしょう。今後こうあ って欲しい、という希望や期待を書くのが一般的ですが、あまり先輩ぶった説教にならないように注意します。お祝いの手紙 なのですから、素直に相手の成長を喜び、前途を祝福してあげるほうがこころに響きます。
おばが姪の成人を祝う(文例・例文)
久美子ちゃん、成人式おめでとう。
お母さんに言えないことでも、私には話してくれたかわいい妹みたいだった(ちょっと歳が離れ過ぎ?)あなたが、もう20歳 だなんて何だか信じられないようです。「もう大人なんだから、これからは自分の行動に責任と自覚を持って…」などと、きっといろいろな人から言われるでしょうけれど、私は物知り顔のウルサイおばさんになりたくないので、そんなことは言いません。こんなことを書くと、またあなたのお母さんに「いつも久美子をけしかけて」と叱られそうだけど、私は、20歳の柔らかいこころでどんどんいろいろな経験をしたらいいと思います。
ただし、周りの人の気持ちをくみとる思いやりだけは、いつも忘れずにね。
お祝いに、シャネルのおそろいの口紅とマニキュアを贈ります。女は内面も外面も磨くべし、が私の美学ですからね。これか らは大人の女同士としておつき合いしましょう。
恵美より
◆ワンポイントアドバイス
おばからのお祝いの手紙の場合は、ソフトで楽しい雰囲気をかもし出した方が好感がもてます
>>その他の1月〜12月の時候・挨拶と結びの文例集はこちらへ
>>お祝い状の目次へ