還暦祝いなど長寿祝いのマナー

還暦祝いと長寿祝いのお祝いマナー

長寿祝いはもともと中国伝来のもので、 「賀寿」 とも呼びます。その長寿祝いのなかで代表的なお祝いが、還暦祝いです。本来は数え年の61才(満60才)に祝うのが一般的でしたが、平均寿命が延びた現在では、祝い方が多少変わってきているようです。60歳ぐらいではまだまだ働き盛りで、現役で活躍している人も多いので、70歳の古希から長寿のお祝いをするほうが自然のようです。ですので、還暦祝いは、さらなる健康と活躍を期待する意味で、少々派手な誕生日として、家族がそろってお祝いすると良いでしょう。形式にこだわらず、本人が喜ぶ祝い方を考えましょう。

 

還暦祝い以外の長寿のお祝いは、昔から数え年での誕生日に祝うものでしたが、最近では満年齢で祝う人も増えているようです。また、古希以上の長寿祝いで祝宴を催す場合には、本人の健康状態を考慮し、誕生日かそれ以前の都合の良い日に、なるべく自宅でお祝いするようにします。レストランや料亭に招待する場合には、かならず本人の希望を確認しましょう。祝宴に招待された場合は、お金を包んでいく場合がありますが、贈り物をする場合は、遅くてもお祝いの日の前日までに届けるようにしましょう。

 

>>長寿祝いのお祝い状はこちら

 

還暦祝い・長寿祝いのお祝い品と金額の相場

長寿の贈物の基本は、決まりきったものではなく、本人が欲しがっているものを選ぶことが大切です。女性ならブランドの香水・石鹸・アクセサリー類やファッション小物・旅行券記念に残るオリジナル品・実用的な衣料品やカタログギフトなど。男性ならファッション小物・オリジナル記念品・寝具・旅行券・選んで喜ばれるギフト券やカタログギフトなど。とくに身に着けるものは年齢より少し若向きなものを選びましょう。

 

お祝い品の金額の相場
両 親     20,000円〜30,000円
祖父母     10,000円〜20,000円
親 戚     5,000円〜10,000円
※金額は目安になりますので必ずしも決まっているものではありません

 

お返しのマナー

とくにお返しはいりませんが記念品を贈ると良いでしょう。
この場合はお祝いをいただいた金額に関わらず、一律の品物を贈ります。 表書きは 「内祝」 とします。

 

のし・水引・表書き

のしをつけ、水引きは白赤か金銀の蝶結びにします。表書きは 「長寿御祝」 「寿福」 あるいは 「祝○○」 「寿○○」 「○○御祝」 (○○内はそれぞれの祝い名)とします。

 

長寿祝いの名称といわれ

 

還暦(かんれき)〜数え年61才のお祝いです。生まれた干支に戻るということから本卦帰りともいわれます。再び赤ちゃんに戻るという意味から赤いちゃんちゃんこなどを贈る習わしがありましたが、最近ではこれにこだわる必要はないでしょう。ただ赤は忌よけとしての意味がありますので、赤があしらわれた衣類などを贈るのも良いかもしれません。
還暦では盛大な祝宴というより、子供や孫などごく親しい間柄の人々が集まって誕生日をにぎやかに祝ってあげるくらいで良いでしょう。

 

古稀(こき)〜数え年70才のお祝いで、唐の詩人・杜甫が詠んだ「人生七十古来稀なり」の句からきたものです。そろそろ現役を引退ということで、本人が感謝の気持ちを込めておもてなししたり、親しい人々が集まってお祝いの席を設けてあげたりすればよいでしょう。

 

喜寿(きじゅ)〜数え年77才のお祝いです。「喜」の草書体「」が七十七に見えることからこの名がついています。これから先は本人の健康状態によって左右される可能性も出てくるため、ごく内輪でお祝いするのが望ましいでしょう。

 

傘寿(さんじゅ)〜数え年80才のお祝いです。「傘」の略字「」が八十に見えるとこからこの名がついています。

 

米寿(べいじゅ)〜数え年88才のお祝いです。「米」の字をばらばらにすると八十八と見えることからこの名がついています。

 

卒寿(そつじゅ)〜数え年90才のお祝いです。「卒」の略字「卆」が九十に見えることからこの名がついています。

 

白寿(はくじゅ)〜数え年99才のお祝いです。「百」の文字から「一」をとると「白」になることからこの名がついています。